2018年08月20日更新

ピルと聞いてまず最初に浮かぶ使い道といえば避妊だと思いますが、実はピルには避妊以外にも多くの効果が実証されています。
生理の悩みは人様々あり、生理痛が酷い場合や定期的に訪れないなど多種多様にありますが、ピルを服用することでそのほとんどが改善することができます。

ピルに含まれているのは合成された女性ホルモンです。
女性の身体は女性ホルモンの分泌量の変化によって排卵が行われたり、生理が始まったりしていますが、ピルを服用することで体内の女性ホルモンの量をコントロールすることができます。
それにより女性ホルモンが多すぎたり逆に少なすぎたりといった事が原因で起こる生理の悩みはピルで解決することができます。

ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類の女性ホルモンが含まれていて、ピルを飲むと血中のホルモンが増えます。
特に黄体ホルモンが増加して、黄体ホルモンが増加するのは通常は排卵後なので、その情報が脳の視床下部に伝わり既に排卵後であると錯覚を起こさせて排卵が起こらないという仕組みになっています。
また、ピルに含まれる黄体ホルモンの働きにより、子宮頸管粘液の性質や子宮内膜を変化させて妊娠が発生しにくい状態を作り出す効果もあります。

現在、一般的にピルと呼ばれているのは低用量ピルに分類されるものです。
ピルは基本的に4週間1サイクルで1つのシートが作られています。
最初は生理の初日から毎日1錠ずつを可能な限り同じ時間帯に飲んで、それを3週間続けます。
その後の1週間はピルの服用を休み、その時に出血が発生しますが、この時は排卵が起こっていない無排卵月経と呼ばれるものです。
ピルの服用はこのパターンを繰り返していきます。

ピルの飲み忘れには細心の注意をしよう

もしピルを飲み忘れてしまった場合は、気づいた時点でなるべく早い段階で飲むようにしましょう。
半日程度ならば遅れてしまっても薬の効果は途切れずに続いていきます。
1日以上空いてしまった時は、次の日に2錠飲みましょう。
しかし、2日以上の間隔が空いてしまった場合は効果が切れてしまうので、飲み忘れた日から数えて1週間服用を止めてから、また新たに服用を始めてください。

ピルを服用すると普通の状態の時よりも女性ホルモンの量の変動が少なくなり、血液の中にあるホルモンの量が安定した状態が続きます。
なので、女性ホルモンの量が急激に乱れることが少なくなり、精神的にも安定してイライラなどの不快症状が緩和されます。
また、ピルを正しく服用することにより一定の周期で生理が訪れることになるので、生理不順の改善にもつながります。
更に、飲み続けることにより女性特有の様々な病気を防ぐことができます。

例えば子宮体がんは卵胞ホルモンが過剰に出て黄体ホルモンが少なくなった時に発生しやすくなりますが、ピルを服用することによりホルモン量は一定に保つことができるので発生率が抑えられます。
また、ピルの排卵を抑える効果により、卵巣がんにもかかりにくくなる効果が見込めます。
排卵が行われるたびに卵巣の表面は傷ついていきますが、排卵が抑えられることでこれを防ぐことができます。
その他にも、乳腺症や貧血、ニキビなどの改善にも役立ちます。

ピルを使用する注意点

ピルを服用し始めて1か月から2か月の間は吐き気や嘔吐、頭痛や不正出血などの副作用が見られます。
大抵の人が飲み続けていくうちにこれらの症状が消えていきますが、もし我慢できない程の症状が現れた場合は速やかに医師に相談しましょう。
ピルには副作用を抑える薬もありますが、服用するピルを変えるだけでも改善できるケースがあります。

ピルを飲んでいると血栓症のリスクが高まることが実証されています。
ただし、低用量ピルの使用で血栓症が発生するケースは本当に稀です。
また、乳がんのリスクが増す可能性も僅かながらに存在しています。
ピル自体に発がん性物質が含まれていたり、発がん性作用があるわけではありませんが、がんがある事を知らずにピルを飲んでいると検診が遅れてしまうケースや、避妊具を使わない為にウイルス感染のリスクが高まることがあります。
ピルを飲んでいるからといって全ての行為のリスクが下がるわけではないので、パートナーも避妊具を使ってあげる優しさが必要になります。

家族の中で心筋梗塞や脳梗塞を起こした人がいて血栓症のリスクが高い人や、乳がんや子宮頸がんを患っている人、35歳以上でタバコを吸っている人など、何かしらの病気の可能性が潜んでいる人は医師とよく相談をしてください。
ピルの種類によってはそれらのリスクを上げてしまう可能性があります。
せっかく気を遣ってピルを飲んでいても他の病気のリスクを上げてしまっては意味がありません。
自力で解決を図ろうとすると効果を体感できないまま変にリスクを高めてしまいます。
あなた一人の身体ではないので、慎重に決めて行動しましょう。

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